■日本の副業の現状
就業者のうち副業をしている就業者は約234万人(3.6%)、副業を希望する就業者は約368万人(5.7%)です。(出典:総務省「平成24年就業構造基本調査」
日本では上記の数字が示す通り、副業はあまり浸透していません。大きな理由としては以下の2つが挙げられます。

1:企業による従業員の副業禁止
企業が副業を禁止するのは、本業の業務がおろそかになる、会社で培ったノウハウやスキルなどを他のことに使われてしまう恐れ、利益相反行為につながるからというのが考えられます。

2:長期雇用、年功序列文化による副業へのモチベーションの低さ
日本の企業は、新卒社員を、入社後から長い年月をかけて、マネジメント層へ育てるという考え方のもと、運営されていました。社員をじっくり育てて会社の文化を浸透させることができ、安定した企業経営へつながっていました。そのため、長期雇用、年功序列という考え方が大事にされていました。
また、社員にとっては、長期間安定した生活を会社が保証してくれる、安心感があり、社員も安定した地位を約束され、副業へのモチベーションも高くありませんでした。

■海外での副業の現状は?
一方、アメリカでは、労働人口1億5700万人のうち、約35%(約5,500万人)がフリーランスとして仕事を受けているそうです。
(出典:Freelancing in America 2016)
また、2020年までには労働人口の約50%がフリーランスとして働くという予想もあります。
(出典:The Freelancers Union)

アメリカではフリーランス(副業)をしている人が日本に比べてはるかに多く、さらに増加傾向にあります。この増加要因について、以下の5つの理由があげられます。
(出典:Five Reasons Half of You Will be Freelancers in 2020

1:インターネットによるフリーランスの価値の明確化
インターネットで、仕事と人の素早い結び付きが可能になりました。インターネットの恩恵を受けるようなビジネスでは、プロジェクトの進行スピードが速くなり、従来のように従業員を長期雇用するよりも、プロジェクト単位で、適材適所の雇用する動きが増え、フリーランスの価値が高まってきています。

2:技術進歩によるモビリティ向上
携帯電話、スマートフォンを持つ人が増え、コードを書く、デザインをする、取引をするなど、場所を選ばず仕事ができるようになりました。

3:フリーランス同士のネットワーク拡長
フリーランスという働き方で仕事を成功させ、さらに新たな仕事を生み出し、新たなフリーランスの仕事を作る、好循環が生まれ始めているのです。

4:生活を自分でコントロールしたい欲求
今まで以上に複雑化、流動化する時代の中、今までの経験には無いキャリアやスキルの必要性が生じてきました。この様な時代においては、フリーランスとして、新たな経験を得る働き方で、キャリア、スキルを伸ばすことで、自身の仕事もコントロールできるようになり、将来的に融通が利き、生活を自由にすることができます。

5:組織に所属せず自分のブランド価値創造
大きな組織に属さなくても、ビジネスチャンスを拡大するための機会をインターネットを使って出来るようになりました。

■個人レベルでのメリットとデメリット
メリット
1:経済的な余裕につながる
副業をする1つの大きな理由と思われます。

2:これまで培ったビジネススキルやノウハウを活用できる
本業で培ったビジネススキルやノウハウを用い、副業に応用することは可能です。
副業で自分が試行錯誤して得たパソコンの技術や語学の知識などが本業に役に立つこと場面もあることでしょう。

3:本業がなくなったときのリスクヘッジ
今の時代、会社の突然の倒産や、自分が突然リストラに直面することもあるかもしれません。もしそうなったとき、副業で生計を立てつつ転職活動の準備をしたり、副業を本業にすることも可能です。

4:ネットワークの構築
副業をすることにより、本業をする上で会えない人との交流が生まれ、人脈が広がります。

デメリット
1:副業のイメージの悪さ
日本では終身雇用や、会社への忠誠といったことが根強く、「副業している」というだけで「現状に満足していない」「今の会社に対して不満がある」と思われかねません。
副業イコール就業規則違反を謳う企業もあり、ネガティブイメージを持たれる可能性があります。

2:副業を受け入れない社会・会社組織の存在
日本の会社は、社員に、副業に割く時間があったら本業に頑張って欲しいと思っています。この考えがまかり通っている企業では、人事評価に影響があるかもしれません。

3:パフォーマンスを低下の懸念
副業をしだすと思いのほか時間がかかってしまい、プライベートの時間が減り、疲れから本業にも影響がでてしまう可能性もあります。

■副業の今後
起業に全く関心がなく、むしろネガティブに捉える傾向があるとされる「創業無縁層」の割合が欧米諸国と比較して非常に高いといわれ、創業に対する意識改革、起業環境の見直しが不可欠です。
現在、政府を挙げて検討している「働き方改革」という観点からも、副業などの「雇用契約によらない働き方」が重要視されています。日本は今、人口が減少しつつあります。その結果働き手が減り、経済が減少します。
その中、上述の副業希望就業者368万人の10人に1人(約37万人)が新たなビジネスを始めた場合、副業従事者は280万人を超え、現状4~5%程度の新規開業率を押し上げることができます。
副業への意識醸成、社会的なネガティブな風潮のポジティブ化が進めば、今後の日本の経済活性化、海外企業との競争力向上につながっていくことになります。

副業って、日本ではどういった状況?

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